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成城や田園調布は東京でも有数の、とは言え、ある程度のお金持ちであれば住むことができる高級住宅地です。 成城や田園調布では、街並みを守り、環境を維持するために、いわば住民自治のような形を利用してきました。
成城については”成城憲章”が、田園調布については”田園調布憲章”がそれぞれあって、理念を共有する人たちが資産価値を守る強い意志を持っていたのです。 これらの申し合わせは、当事者同士ではそれなりの意味があったのでしょうが、代替わりや土地の売買などが繰り返されるにつれて、新規の取得者を縛ることができなくなっているようです。
これは、その時点での住人の合意文書であるという性格上、法律的に、他人に強制できるものではないからです。 逆に言えば、それでも街並みが維持され、何十年も高級住宅地であるというイメージを維持できているこれらの地域は、やはり住民の意識が高いと言えます。
建築協定は、法的に強制力のあるルールです。 強制力があるがゆえに、既に住んでいる人を対象にするためには、その人の合意が必要です。
つまり、ある地域全体を対象にしようとしても、その中で合意しない人がいると、その人の分の土地を除いた協定となるのです。 そのため、既存の住宅地で締結される建築協定もないわけではないのですが、多くの場合は、新たに土地を分譲する際に開発業者が建築協定を作って、建築協定込みで分譲しています。
最低敷地面積、一戸建てにしか用いない(アパートを建てない)、建物は境界線から1m以上離す、3階建てを建てない、といったものが建築協定の代表的な内容です。 なお、建築協定には有効期間があり、通常は10年で、自動更新になっていれば実質的には無期限ですが、自動更新となっていない場合もあり得ます。
建築協定があると、土地を活用する上での柔軟性が大きく下がります。 議論としては、さきほどの建ぺい率や容積率、あるいは敷地の最小面積と同じです。

逆に言うと、既に建っている家並みが大きく変わらないということも、かなりの確率でいえます。 資産価値を守る極意は、自分が買いたい中古住宅になるかどうかですが、建築協定がある状況の家並みを見て、あるいは想像してみて、そのような家並みのところの中古住宅を買いたいと思うのであれば、建築協定はプラスに働くのです。
建築協定は市区役所または町村役場で閲覧することが可能です。 なお、建築協定の有効期間が切れてしまった場合であっても、すぐに建物が壊されて新しい建物が建つわけではありません。
しかし、30年というスパンで考えると、代替わりや売買によって建物の建て替えもあり得ることには注意が必要です。

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